マーケティング

【比較分析】日本と台湾のインターネット利用状況

台湾のインターネット市場はどうなっているのか?

台湾でのプロモーション戦略を立案する上で、担当者として現地の事情はしっかりと把握しておきたいものです。

単純に台湾の利用状況がどうなのかを説明してもイメージが付きにくいかと思いますので、日本のインターネット利用状況と交えながら説明したいと思います。

この記事では2018年1月にHootsuiteが発表した統計データを元に執筆してまいります。

 

 

日本と台湾のインターネットユーザー数

日本 台湾
項目 人数 浸透率 人数 浸透率
人口 1億2730万人 2366万人
ネットユーザー 1億1850万人 93% 2082万人 88%
SNSユーザー 7100万人 56% 1900万人 80%
ユニークモバイルユーザー 1億1万人 79% 1879万人 79%
アクティブモバイルユーザー 7100万人 56% 1800万人 76%

ネットユーザーの人口における総数は日本93%、台湾が88%です。

台湾のネットユーザーは少ないのか?と思いますが、日本の人口は台湾の約6倍。

台湾は母数が小さい分、その実態は日本と大差は無いだろうというのが、私の見解です。

一番面白いのはSNS利用ユーザーの比率。

日本ではSNS利用率56%で人口のおよそ2人に1人。対する台湾は人口の80%で5人に4人が利用しています。

これはSNSにデジタル広告を投下すれば、台湾にネットユーザーほぼ全体にリーチできる事をも意味しています。

ブランディングにおけるブランド露出がデジタル広告であれば台湾全体に届くというわけです。

実は私の知人や親戚は台湾にいるのですが、台湾では家族間の繋がりが非常に強く、親類とはFacebook、Instagramで繋がっていることがほとんど。

60-70代の方でもSNSを利用しており、SNSを通じて子供や孫の日常を見るのを楽しみにしているのが一つの日課となっています。

日本ではSNSくらいはプライベートと完全に切り離したいと言った使い方が多い一方で、台湾では積極的にSNSを通じてみんなと繋がる使い方が多いです。

この差は非常に面白く、もっと深く掘り下げて分析してもおもしろそうです。

余談ですが、70歳を超える私の親戚のおじさんとおばさんからFacebookで友達申請が来たときは流石に、

おぉ、台湾ってすごいな・・・

と素直に驚きました。笑

 

 

日本と台湾のインターネットユーザーの特徴

日本と台湾のインターネット利用者の特徴一覧を羅列してみました。

項目/国 日本 台湾
人口 1億2730万人 2366万人
女性ユーザー 51.2% 50.1%
男性ユーザー 48.8% 49.9%
人口の増減 -0.2% +0.3%
年齢の中央値 47.7歳 41.3歳
都市圏に住んでいる割合 95% 78%
GDP Per Capita $41,476 USD $48,095 USD
識字率 99% 99%
識字率(女性) 99% 98%
識字率(男性) 99% 100%

ほとんど似た数値になっていますが、大きく違うのは二つ。

年齢の中央値は日本で48歳、台湾で41歳です。

特にセグメントを指定しなければ、デジタル広告は40代位の世代の目に一番入りやすいという仮説が立てられます。

中央値より若い世代の後ろにはデジタルネイティブ世代が控えているので、デジタルマーケティング分野としては新しい手法も登場したりなど、今後もまだまだ活性化する市場なのは間違いありません。

もう一つ大きく気になる点としてはGDP Per Capitaです。

これは簡単に言うと「一人当たりが消費出来る金額」と言えば理解しやすいかもしれません。

台湾は所得は低いが、消費できる金額としては日本より遥かに上と言うわけです。

高単価の商品・サービスのマーケティング戦略の立案時の一つの指標として意識しておくと良いかもしれません。

それよりも日本は台湾に比べて100万円位の差で少ないのが衝撃的な事実です。

経済大国日本と言うのは既に過去の栄光ですね。

※経済の専門家では間違い上がればご指摘をお願いします。

 

 

日本と台湾の各種デバイス利用率

モバイル端末と各種デバイスの利用率のデータです。

項目/国 日本 台湾
モバイル端末使用率(全タイプ) 91% 92%
スマートフォン 64% 81%
ラップトップorデスクトップPC 80% 67%
タブレット 30% 29%
テレビ 96% 88%
テレビ(ストリーミング接続) 9% 8%
電子ブック 2% 1%
ウェラブル 3% 6%

携帯端末の利用は日本、台湾ともに90%を超えています。

が、スマートフォンの浸透率としては台湾が81%で日本を大きく引き離しています。

スマートフォンとPC・タブレットの利用率が日本と台湾では逆になっているのが面白いですね。

台湾ではモバイルファーストを意識したデジタル広告戦略を行えばまず間違ってはいないでしょう。

ウェラブル(スマートウォッチ)は低い数値という点で変わりありませんが、普及率という点では台湾は日本の2倍です。

昨今のフィットネスブームは日本だけでなく台湾でも非常に盛り上がっており、健康意識の点からウェラブル普及に追い風となっています。

フィットネス分野のデジタル広告は台湾で大きな効果が見込めると私は見ています。

 

 

意識することは地域性や地域差

日本と台湾のインターネットの利用状況についての比較でした。

全体で見て似たようなデータだとしても、細かいところを比較して見ることで、その結果は全く違ったマーケティング戦略の方向性が見えてきます。

現地の地域性を理解することで少しでも効果的なマーケティング施策の運用お役立ていただければと思います。

>>台湾インフルエンサーマーケティングに関してはこちらから

-マーケティング