台湾でのインフルエンサープロモーションを検討した場合、多くの選択肢があります。
2018年の1年で日本でもインフルエンサーによるプロモーションの認知性と重要性が市民権を得るようになりました。
2019年の1年はオリンピック需要に向けての最後の加速となる1年で、更にこのマーケティング需要は増加すると考えて間違いありません。
初回のお話しで必ず頂くご質問として、
どんな台湾インフルエンサーがいるのか
どんなコンテンツで提供する事ができるのか
どう進めて行けば良いのか
まず、これらの疑問を必ず頂きます。
とは言っても、
適切なインフルエンサー
適切なプラットフォーム
適切なコンテンツ
これらの条件を満たしてプロモーションしなければ効果が期待できません。
初めてお話しさせて頂くクライアント様には一番はじめにこの部分の説明からお話させて頂いています。
目次
台湾インフルエンサーのタイプとプラットフォームの選び方
台湾インフルエンサーをはじめとする中華圏ではインフルエンサーのことをKOLと呼びます。
KOLとは専門性+インフルエンサーの要素を合わせた人物のことを指すマーケティング用語です。
詳細は以前の記事をご参照ください。
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KOLとは?インフルエンサーとの違いについて
目次 KOLとは?KOL(キーオピニオンリーダー)とインフルエンサーの違いとは?KOL(キーオピニオンリーダー)の由来KOL(キーオピニオンリーダー)の具体例キーマンの影響力KOL(キーオピニオンリー ...
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台湾のインフルエンサープロモーションだと言っても、インフルエンサー単体だけでは十分に満足な効果は得られません。
プロモーション対象の商品・サービスに合わせたプラットフォームの選定がとても重要となります。
プラットフォームを選び間違えるとのプロモーションも効果を十分に発揮することなく無駄打ちとなる可能性もあるからです。
コンテンツ戦略をご提案する前に、まず下記の点を注意深くお伺いして認識のすり合わせを行います。
対象商品・サービスに適した知識や影響力のあるインフルエンサーか?
プロモーションの目的(認知なのか?販売なのか?集客なのか?)
この部分のすり合わせをしっかりと行わず、認識の相違があるまま進めると後々で大変となります。
台湾インフルエンサータイプ一覧
プロモーションの方向性を理解した次にインフルエンサーのタイプの選定に入ります。
今では数多くのSNSを始めとするプラットフォームがありますが、インフルエンサーといえどもファン数の多いSNSや、PRを得意とするプラットフォームをそれぞれで持っています。
過去の実績や経験値を元に独自の台湾インフルエンサーとプラットフォームをリストにしてみました。
タイプ | 主なプラットフォーム | 準備期間 |
素人 | 各プラットフォームファン数10,000人以下 | 短‐長期 |
網紅/網美/ショーガール | Facebook /Instagram投稿/動画配信 | 短期 |
FBre(臉書客) | Facebook投稿 | 短期 |
IGger(IG客) | Instagram投稿 | 短期 |
動画配信主 | YouTube/Twitch/17Live | 中期 |
ブロガー | ブログ/Facebook /Instagram投稿 | 中期 |
芸能人 | Facebook /Instagram投稿/動画配信 | 長期 |
地方ママ・ディストリビューター | Facebook /LINE/ブログ/非公開グループ | 長期 |
イラストレーター/デザイナー | Facebook /Instagram投稿 | 長期 |
YouTuber | YouTube/Facebook /Instagram投稿 | 長期 |
このリストは過去の実績や経験を元に独自に定義・制作した表です。必ずしも正確ではなく、一つの指標としてご参照ください。
見慣れない単語もいくつかあるので、補足を兼ねて説明します。
FBer/IGer/YouTuber
プロモーション影響力の指標としてまず一番最初にFacebook、Instagram、YouTubeのファン数を見ます。
ある程度のファン数を抱えている事を前提にインフルエンサーと判断し、コンテンツ戦略提案の参考の軸とします。
台湾インフルエンサーの得意分野やプロモーション方法は、どのプラットフォームでファンが多いかである程度のスタイルや持ち味がここの段階で判断可能です。
Facebookのファンが多いからといってInstagramやYouTubeのファンも多いだろうかと言うとそうではありません。
プラットフォームによってファンのセグメントや特性は違います。
とりあえずファンが多いプラットフォームでプロモーションしとこう!と短絡的な考えはご法度です。
ファン数=影響力ではありませんので注意が必要です。
インフルエンサーの影響力の目安に関しては以前の記事にまとめてありますので、ご参照ください。
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【目安】台湾インフルエンサーの影響力について
台湾インフルエンサープロモーションの影響力はどの程度なのか?その定義や目安は? プロモーション導入の検討をする際にはインフルエンサーに関していくつかの点は必ず気になるポイントとなるはずです。 どういっ ...
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素人
素人とは一つ以上のプラットフォームで数千〜一万以下のフォロワーを持つインフルエンサー予備軍を指します。
インフルエンサーとしてはファンは多くはありませんが、一般の人よりは明らかにファンが多く、発信する情報に注目が集まってきている人物と言うのが特徴です。
どんな分野のインフルエンサーでも最初は素人から始まり成長して影響力が絶大なインフルエンサーとなります。
特に新興のブランドやメディア等ではこの辺りのレベルのインフルエンサーをご提案するケースが多いです。
>>新興ブランドやメディアのブランディング相談に関してはこちらから<<
網紅/網美/ショーガール
台湾や中国ではよく見かける単語ですが、日本では馴染みがない単語ですね。
区別の仕方としては、
網紅(ワンホン) | 何かしらの物事でネット上での有名人 |
網美(ワンメイ) | ネット上で有名な美女 |
ショーガール | イベントコンパニオンなどで活躍している女性 |
網紅はインターネット上での有名人を指していますが、きっかけはSNSへの投稿がバズって一躍有名人になった人物の事を指します。このバズをきっかけにしてインフルエンサーの階段を登ることは台湾だけでなく日本でも全く一緒の道順です。
一方で網美とショーガールですが、日本に近いイメージに例えるとアイドルと言ったほうがイメージが掴みやすいかもしれません。
最初は網美やショーガールから徐々に知名度を上げてゆき、後々には美容やファッション等で女性の指標となるインフルエンサーに変貌する事も台湾インフルエンサー界では珍しいことではありません。
ブロガー
日本でもお馴染みのブロガー。
台湾の場合はブロガーインフルエンサー(KOL)とも呼びます。
台湾ブロガーインフルエンサーの特徴として人気のあるインフルエンサーは、FacebookやInstagramのフォロワー数が多いこと。
人気のブロガーは例外なくSNSのファン数も多いです。
その理由は台湾人の情報を得る場所。
台湾人が物事の情報を得るのはインターネットの検索からではなく、Facebook等のプラットフォームを起点とする場合が多いことが理由となります。
Facebookで見つける→ブログを読む→ファンになる。
このルートでファン数を増やす方法はごく当たり前で、SNSだけでなくブログを運用している台湾インフルエンサーは非常に多いです。
動画配信主・Youtuber
動画を主体としたプロモーション方法に特化しているインフルエンサーです。
ここ数年の日本のインフルエンサー業界でも一般的な手法となりました。
近年の世界的な流れとして、テキストやイメージコンテンツよりも動画コンテンツでのプロモーションがユーザーの印象に深く残るとの統計データが出ています。
それは台湾でも同様で、実は台湾ではYouTubeの利用率が人口の80%。
どの専門性を持ったインフルエンサーなのかをしっかりと選定して、プロモーションすればかなりの数の台湾人に対してリーチさせることが可能です。
イラストレーター/デザイナー
自身の提供する作品が有名でインフルエンサーとして活躍するパターンです。
人と言うよりも作品自体に影響力を持ちますのでこの場合は、作品+商品・サービスをコラボレーションしてプロモーションすることが一般的な手法となります。
地方ママ・ディストリビューター
インフルエンサータイプの中でも一際に異彩を放つタイプで、気になる方も多いかと思います。笑
主にFacebookに存在しているグループなのですが、面白い使われ方が存在します。
それが地方ママ・ディストリビューターによる非公開グループの存在です。
人気のインフルエンサーは公式ページとは別で非公開グループを持っており、その非公開グループに加入しているファンは特にそのインフルエンサーの影響を強く受けます。
その中で台湾インフルエンサーのおすすめするサービスや商品を紹介してコンバージョンへとつなげるのです。
特に美容・コスメ系の女性インフルエンサーに多くこの非公開グループの存在が見受けられます。
地方ママとディストリビューターについては改めて別記事で書こうかと思います。
最後に
本日は台湾インフルエンサーのタイプに関してのお話でした。
これらの台湾インフルエンサータイプを説明した上で、
- 〇〇の専門性を持っていて
- 〇〇のプラットフォームで影響力を持っていて
- 〇〇な効果が期待できる
細かに要望をヒアリングしながら方向性を擦り合わせて実際のプロモーションへと落とし込んで行きます。
ここ数年の間には大手企業だけでなく中小企業から個人店舗に至るまで地方自治体でのインバウンド対策にインフルエンサーを起用しての訪日客対策が進んでいます。
ただ単に、台湾のインフルエンサーでインバウンドに宣伝しよう!と思ったとしても簡単ではないし、広告に掛かる費用は決して安い金額ではありません。
プロモーションの成功の鍵は、目的と成果を理解した上で、インフルエンサーとプラットフォームの選定が重要となります。